May 31, 2007

悪しき手法?

レストラン業の最大の特徴は専門性です、様々な素材、様々な切り口がありますからそれはじつに多様なものです。
専門性という言葉の向けられる方向にさえ多様性がありますから理解に難しいものです。それが出し物に関することであったり、属性に関して、業態であったり、がしかしこれは当然の前提です。言い表すならどういう言葉が当たるのかということで、その質には何も変わるところがありません。
イタリア料理の巨匠が書いた料理の本の中の一つの料理がOOのピッツァというのがあってへ〜っと思ってよく読むと瑣末なものであったりします。ピッツァの専門家からそれを見るとレベルの低い取るに足らない料理ですが、ピッツァの専門家は彼が作る他の料理をとても上手に作ることはできない。
それほどレストラン業の出し物は固有なものです。
確かに言えることは、それは伝統なり日頃の努力から積み上げられた実のあるもので、デザインされたり安易に引き出されるものではありません。
フュージョン、コラボ、創作OO、OOダイニング、ネオラテン、空虚なキーワードが並びます。伝統を学ばない文化に明日はありません。
安易さと無駄な虚飾が社会を汚しています。そういうものを否定して実を取ることをお勧めします。


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May 29, 2007

悪しき手法続き

第二にお話したいことは、値段の付け方についてです。
機能する実のある方策を持ったレストランでの値付けの基本は常に「売ることのできる値段」です。買ってもらえる値段ではなく、売ることのできる値段、つまりそれは掛けた原価から算出した適正な売値ということです。
そこに創出した価値に応じた上乗せがお客様と利益を共有するということで、相応に余剰な利益を得ることができるわけです。お客様から見た価値は一点の曇りもなく、均等にクリアなものでなければそれは成り立ちません。極端ですが長期的に成り立つものとしてそれを考えれば明らかなことです。
ここに重い現実があります。新たな価値を生み出すことのできないレストランは実質的に利益を得ることができないということです。
質の向上や価値の創出がレストランの本来の役割、切実な問題です。
そこでその大切な価値を切り売りするような提案は愚かで、それを持ち出すしか方策の持てないリーダーは無能です。
レストランの現場はある意味毎日が戦場、厨房は物や商品から、サーヴィスはお客様の目線、感覚から新たな価値を日々探し続けています。
素直にレストランということを考えるとそこに行き着く、様々なアプローチから様々な立場の人がなぜかそこに集まる。
バブル、その崩壊、金融市場主導の経済に蹂躙された日本人は今何も持ち得ていないのかもしれません、殺伐とした現実があって、そこに伝統のある社会なら当然ある、共有できる、誰もが居ることができる、和める、帰りたい場所を作るということはもしかしたらレストランができる一つの仕事なのかもしれません。
もう一度声を大きくして言いたい、ディスカウントして大切に育てた価値を切り売りするのは大変愚かなことです。そこに固執するしか方策のないリーダーは退出してもらうしかありません。立ち回り、ズルく策を弄することで何か利益を得るということは、その利益の何倍にもその所属するチームに害を及ぼすことになります。これほど効率の悪いことはない。
レストラン業でディスカウントするリーダーに言います、君は必要がないからどうか退出してください、厳しいようですが権限に値する同等の責任を負うことが当然の社会的なルールです。
あなたの居場所はすでにありません。

私達の店を知っている人はここで一つ異論を唱えたくなることと思います。君達も安さを売り物にしていないか?と
私達の店の価格設定は同様な営業をされている他の店舗と比べると少し安いです。自慢になってしまい恐縮してしまいますが、それは努力の方向が合っていてたまたま他店より高い価値を商品に与えることができたということです。
それはディスカウントとどう違うのか?
それは利益がコントロールされているか否か。私達の店の原価率は27.5から29.5%元々ぎりぎり成り立つ利益+成果に対していただく対価からの結果
3年を経過して健全に動き始めて、初めて結果を得ることができる考え抜いた方策です。
一見同じ安売りに見えてしまいますが、質的に全く異質なものです。
将来に渡る価値を捨てて現在の目先の利益を確保するか、将来に渡る価値を大切にし、さらに磨きをかける。現在の切り口、瞬間的な利益ということで言えば大差はありませんが長期に渡る質、価値ということでは雲泥の差があります。
当たり前に成り立つ利益をいただくこと、同時に喜んでいただくことに奔走する。
それが言える今の状況に感謝します。




02:34:14 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

May 28, 2007

有難うございます!

今日よくいらっしゃるお客様からとても真摯にお話をいただきました。お店を褒めていただきました。また来たくなる魅力を感じてくださる、イタリアンには味付けの荒さを感じていて、本来はフレンチが好みだが、当店のものは好ましく食べていただけるそうです。住んでいるその地域にこのような店があって嬉しいと!これほど素晴らしい褒め言葉はありません。本当に嬉しい有難い言葉です。
それは私も実は感じていました、フレンチが徹底して質を追及した堅実なものだとすると、イタリア料理は意味や思いを追及する傾向がある、質や出来上がるものには幅がある、つまりレストラン業サーヴィスとして結果を確かに得るために料理は一つの部品で、成り立たせるためにそれ自体としては時にバランスの悪いことがある。
具体的には塩辛い、旨みが強すぎる、食べていて口が疲れる。
お隣同士の国で、文化的には境目も実は定かではありませんが、とても双方が個性的で差があります。
フランスはとても職人的で質、物を大切にしますし、イタリアでは意味、文化、伝統を大切にします。日本人の個性と合うのはどちらかというと実はフランスだと思います。
日本でイタリア料理店を成功させようとしたら、この異質な要素を理解する必要があります。
日本人は本来とても繊細で変化に敏感です。イタリアで許される程度に主張した料理は時に日本人には辛い時があると思います。
そのままに表現すれば傲慢であるのかもしれません。
「裸の王様」  
どんなにおかしなことも、多くの人に支持されれば常識となり得る。
イタリア料理は支持され過ぎた観があります。
是非篩いにかけてほしいと思います。



01:50:49 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

May 14, 2007

悪しき手法

店舗の運営をする上で2つの重要な要素についてお話します。
レストランを営むということはなかなか意味深い、多くの要素が混在してそれはあたかも人が生きるためにすることの履修であるような、決して多大な利益の出るビジネスではありませんが、生活に密接に繋がっていて、それは文化の一つとして社会を成り立たせる重要な機能の一つと言うことができます。多くの報われない努力を引き受けつつ、日々の積み重ねが糧となります。しかし地道に積み重ねていけば多くの人の晴れの日に出会い、多くの知人を得て、確かにその地域に根ざして多くの喜びを得ることができます。
第一の要素です。それを成り立たせるために自分たちの仕事の本質を知ることが重要です。それは質を高め維持する努力です。
何もレストラン業に限ったことではありません、それは人にとって基本的な、工夫したり改善することで暮らし向きを良くすること、調理の現場でいうなら同じ食材を使ってもより満足の得られるおいしいものを作ること、同じ素材でもその質を高く引き出すことができる、同じ素材からより高い価値を得るということです。
地域の人がそこに立ち寄る理由、サーヴィスであり料理、その質が常に維持されていなければそこに意味はありません。
その方向性を害する最悪のトリックがディスカウントです。安売り、このレストラン業でそれを言うなら、弁当、半額、食べ放題、ビュッフェ?人にとって基本的な方向性として上げたことと真逆です、同じ価値をより安く売る。それは魅力であるのかもしれませんが、それは商業に偏重した手法が本来対象であるはずのない食文化にまで及んでしまったということではないでしょうか?
私はディスカウントが大嫌いです。レストラン業を短く言い表すなら、それは価値の創造であり、それを維持管理してお客様に提供する、云わば食における価値の管理人、調理の現場では、日常的に工夫し技術を磨いて、同じ食材にもいかにより高い価値を与えることができるか、それが大きな指標で、仕事そのものだと言っても過言ではありません。努力の結果同じ食材により高い価値を与えることができたなら、その分はお客様と山分けにする、そういう考え方です、その価値にするとよりお得な料金で料理を提供する、と共に、その価値を作り出したということで少し多めの利益をいただく、山分けです。
ディスカウントするということは大切に作り出したその価値を否定することでしかありません、短期的な目先の利益のためにその出し物の価値を切り売りする。愚かな手法です。私も雇われていた時代これを強制されたことがあります。悪夢です、何も生みません破壊するだけでそれを立て直すには大変な努力と期間が必要になります。
第二・・続く・・・

01:47:39 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

May 12, 2007

傷心です

オーナーシェフである私は自分の店の中では絶対的な存在です、全ての責任を負う代りに、全ての最終的な決断をすることができます。それだけに、突然立ち上がり、注文した料理を当然のようにキャンセルして帰るお客様に出会うと辛いものです。
全て私の責任です。お客さんが満足できるタイミングで料理を提供できなかったのは確かです。どんなに努力をしても、方策を尽くしても結果の出せない時があります。
私達が目指しているのはお客様の満足です。それは決まった形があるものではないので常に考え、感覚を研ぎ澄ませて理解しなければいけません。
今日は飲みながら感傷に浸ることにします、はぁ〜難しいですね。


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