October 26, 2007

ノヴェッロ!もうすぐです



ワインは出会いです。好みのワインに出会えるかどうか。
魅力的な一本のワインがあれば、食事を楽しむ、味わう感動はまた格別なものです。
本当に好きなワインとそれに合わせたちょっと気の利いた料理。この食の体験は人を虜にして止まない、レストランの語源「修復」を地でいく、私達の仕事の究極の目的。
私達は年間数千本の試飲をします。よくよく考えると相当に激しいことです。酒屋さんの営業さんに半ば任せて考えてもらえば楽ですし、それはなかなか優秀な方たちですから良いメニューになるはずです。しかし私達が求めているのはお客様の感動です。自分が感動できるとびきりおいしいワインだけで店を埋め尽くすつもりでいます。
文字通り今は秋の入荷シーズンで店の一面はワインの箱で埋められてしまっています。
さてノベッロの季節です。正直言って一般的にノベッロ、ヌーボーはと言うとあまりおいしくありません。ヌーボーの成功があって高めの値段設定が慣習化してしまったこと、タイミングありきなので空輸です、コストは余計にかかってしまいます。
収穫からたった2ヶ月で届けなければいけないので技術的にも難しい。
重々わかってはいるのですが、しかし新酒には新酒の良さがあります。
子供の頃叔母のうちへ遊びに行くと自分達で収穫したぶどうで作ったぶどう酒をこっそり飲ませてくれたものです。そろそろ時効でしょう、話してしまいますが、それがおいしかったこと、アルコールの風味がするという程度の度数だったと思います。
ぶどうのおいしさが満喫できる、洗練されたワインとは違う趣のものです。
新酒とはぶどう酒の域を出ない、赤でもタンニンが少なく飲みやすいもの。

さて当店で扱うノベッロはCantine Rallo (カンティーネ ラッロ)という作り手さんによるものです。
ネットで調べてみると、ラッロはシチリアの有名な作り手さんなのですがノベッロに関してはイタリアではほとんど流通していないようです??イタリアでも確かに新酒の流通はあるのですが日本とは価格が桁違いです。日本のインポーターさんが抑えてしまった?のだと思います。まぁ値段は少々高いですが日本でのみ味わえる贅沢ということで(笑。
毎年ラッロノベッロには驚かされます。2004か2005だったと思いますが、全体に良くなかった年がありました。5種類ほど扱いましたが他はほぼ全滅でラッロだけが良かった。
ノベッロは試飲できませんから悪くても諦めるしかありませんが。そういう中でもラッロは常に信頼に応えてくれます。
2006フーデックスにラッロさんが出展されていてイレーヌグレコさんという輸出担当の方に話を伺うことができましたが、その時点で日本でのインポーターを探していらっしゃる段階でした。ノベッロだけでなく通常のワインも日本に入れてほしいものです。

ラッロノベッロを説明させていただきます。
もちろん新酒です、軽やかで瑞々しい、ジュースのように飲みやすい一面と、しかし確かな醸造技術に裏打ちされた、新酒としては驚くような素晴らしい旨みを備えています。
例えるなら上級のピノノワールにあるような響くような長く続く旨み、不思議なくらい。
最初に扱った年はリピーターであっと言う間に終わってしまいました、3本確保されたお客様もいたほどです。それから毎年扱っていますがばらつきは少なく安定しています。
新酒にはうんざりというワイン通の人にこそ飲ませたい一本
あ〜楽しみです、申し訳ないですが私達は解禁前日に開けさせてもらいます。へへ役得です。



00:31:39 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

October 13, 2007

クラテッロ ジベッロ

美味い!です


クラテッロ ディ ジベッロ
パルマの北東40キロ、エミリアロマーニャの山間にジベッロ村はあります。
あまりに複雑かつ水準の高い技量を必要とする行程、当然それに値する代償が求められる、つまり値段が高いということですが、そのようなことで一時クラテッロの生産は風前の灯火に、スローフード運動のプレシディオに認定されたということもあるでしょうが、やはりその真価が認められてきたことが復活の原動力であったのだと思われます。

冬の数ヶ月の間にしかその生産は許されません。
豚の尻の肉を極限まで削り最高の部分だけを使用します。調味、塩漬け、乾燥の行程を経て、膀胱で包み紐をかけます。この紐をかけることだけに従事する専門の職人さんがいます。クラテッロの生産がどれほど難しい職人的な作業を要するのかこのことでもわかります。
成型の終わったクラテッロは熟成にまわされます。これもクラテッロの特長ですが地下室のような湿度の高い場所に限定されて熟成が行われます。もったいないと言ってしまいます、なんと床に赤ワインが撒かれて18ヶ月から24ヶ月長いもので36ヶ月の長きに渡り熟成が行われるそうです。プロシュートは長くて18ヶ月ですからいかにクラテッロが大量生産に向かないものであるかがわかります。
生産が10月から3月に限定されるのと同時に、地域もこの地に限定されなければいけません。ポー河の流れが乾燥した気候に適度な湿度を与える、絶妙のバランスが保たれて始めてあの風味が醸し出されます。

私が初めて口にしたのは数年前のことです。サンプル品をいただいてその形容し難いおいしさに扱うことを決めたものの、いざ現物が届いてみると「恐い!」グロテスクでした、下手な予備知識が想像を膨らませます。膀胱?地下室!24ヶ月の熟成、パッケージを開けるとすごい匂いがしそうです。もちろんそんなことはありませんが、その塊はあまりに奇怪であのスライスの美しさは想像できません。
固まりのグロテスクさとは対照的に風味、味は素直と言っていいでしょう、誰が食べても等しくおいしいもので、しかし風味は全く固有のもので確かに主張しています。よく吟醸香とか雲丹とか比喩されますが、その本当のところは味わうしか方法がありません。

今までも扱いたいと思っていましたがやはり高級な食材です。お店はお客様の支持があって初めて成り立つものです。まだ充分に成り立っていない段階で安易に高級、貴重な食材は扱うべきではないと見送ってきましたが、機は熟したようです。

クラテッロ ディ ジベッロいい響きです。明日までワインに漬けて戻しています。明後日辺りから提供できると思います。ご期待を!



23:08:53 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

October 12, 2007

ヴェルディッキオ ディ マテリカ


コッレステファノ ヴェルディッキオ ディ マテリカ
今一番のお勧めワインです。試飲会で飲ませていただいて一目惚れでした。元々ヴェルディッキオは好きな品種ですが、これは格別です。
ビオロジックの作り手さんですが、そういった手法へのこだわりが、またワインに奥行きを与えるんでしょうか。見事なストラクチャーが飲む人に満足感を与えます。
私だったらハムの乗ったサラダとパンでも用意して、、ペロッと一本いけそうです。
不思議なんですがあまり強い方ではないのに気に入ったワインだと軽〜くいけてしまいますね。
ガンベロロッソ(イタリア国内のタイトル)でトレビッキエリ獲得したそうです。おめでとう、でも値上げしないでね(笑
そろそろヤバイと営業さんが教えてくれたので少し確保しておきました。現在の在庫が無くなるともう2月まで入りません。本当に農作物と職人的な生産者の手によるものですから、貴重です、無くなって当然。
このインポーターさん毎回こんな貴重なものや時流に乗ったものを紹介してくださいます。頼もしい限りです。




20:36:00 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

October 11, 2007

牡蠣の季節がやってきました〜

アメックスカードではありません〜
「生食用かき取扱い届け済み証」
かきを扱う際、保健所へ事前に、産地や仕入れ先等を用紙に記入、申請して、この届け済み証をもらいます。何か料理にお墨付きをもらったような、得をした気分(笑

そろそろカキを始めることにしました。
季節ものを始めるときは毎年どんな取り合わせ、どんなソースを使うか?と考え試作するものですがカキに関してはもうベストと思える取り合せを発見してしまい、どうもこれ以上は無さそうです。
これを完成させる以前は、毎回試行錯誤しいつも何かしら懸念を持ったものです。和食の調理と日本酒でのマッチングを超えることができませんでした。
和食では基本的にカキの調味だけに気を配れば、あとは日本酒がやんわり包み込んでくれる、自由度があります。
生臭みを残しても、いえ、敢えて残すぐらいの方が日本酒が引き立つわけです。
これに比べてワインは許容性が少ない。
ワインの種類にもよりますが、口に残る生臭さがミスマッチになり勝ちで不快に感じられてしまいます。カキだけ特別にワインを用意して合わせてもいいのですが、好み、全体の流れもありますから、それが出来ない場合もあります。
そこで生臭みを残さない調味が必要になるわけです。
数年前のある時、これが見つかりました。ほっ残らない!ソースの余韻が完全に生臭さをカバーして、しかもワインの邪魔をしません。
それ以来当店ではこの食べ方で毎年提供しています。極々一般的なイタリア料理で使う食材ばかりで作るものですが、マイナーチェンジ程度で基本的に毎回同じスタイルで提供しています。
「百聞は一見に如かず」一口召し上がると分かっていただけると思います。生かきは後に残る生臭さが厭!という方には特にお勧めします。ぜひご来店、お試し下さい。


18:32:00 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks