April 28, 2008

いよ!名脇役

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「総州古白鶏始めました」

取引のある食品会社が銘柄鶏をプロジェクトしています。
いわゆる地鶏ではないのですが、これが素晴らしいパフォーマンスがあります。
地鶏は確かに味がいい、しかし食感はちょっと好みの分かれるところですよね、しっかりした肉質が好みの方にはこれがいいでしょう、しかし私達の仕事にひたすら柔らかさを求める方がじつは多い、「とろけるよう」とか「フワリとした」というのは大抵褒め言葉です。
「やわらか〜い」そうそう歓喜の表現の一つですね、こういう方たちに地鶏のしっかりした肉質の良さをわかっていただくのも、一つのやり方ですが、ひたすら「やわらか〜い」を追求するのも与えられた使命です。
この総州古白鶏うまいです。よく国内産鶏として店頭に並んでいる、普通のブロイラーと同じように、フワリと柔らかくて、しかも味がいい、ブロイラーにありがちな臭みが、徹底した品質管理のせいか全くないです、新鮮なはずなのにどうも臭いがする、ということはご経験ないでしょうか?
肉は魚から牛まで、種類よりも、その大きさで、どのぐらいもつか、どのくらい熟成が必要かが決まります。鶏は肉だからと油断して使わずに置くとあっと言うに腐敗してしまいます。大きめの魚と同じくらいしかもちません。
だから品質管理が重要です。月曜から土曜まで毎日動いてくださる業者さんは心強い。
さてそんな逸品を供給してもらったら料理人は腕の見せどころ、さぁ
どう料理しましょう
そのままでうまいですから、
下手に手間をかけるのはやめましょう、ただそこで下ごしらえとして一つ手を加えます。うまみをを受け止めてバランスを取るのは酸味です、さてさて今回私が選んだのはマスタード、この風味が鶏の味を引き立てるのと同時に、酸味がうまみを引き締めます。
後は焼くのをしくじらなければいいだけ、極上の鶏料理が出来上がります。
グリル、イタリアではグリーリア、フランスではグリエ、と言いますが、あぶり焼きから発展したシンプルな調理法です。
フィレンツェで一応食べておこうと思い、ビステッカ アラ フィオレンティーナを地元の人で賑わう、オステリアで注文しました。食えるか?大きいよとまず確かめられてオーダーが通される。
キアナ牛のTボーンをカミーノと呼ばれる専用の炉で焼くその料理・・・うまい!
日本でステーキというと霜降り、バターか肉かと言うくらいしっかり脂肪のさした肉がうまいとされていますが、キアナ牛は脂はほとんどついていません。赤みが薄い、しかしいかにも肉という印象の質感、ジューシーで、噛むとストレートに幸せが脳に伝わる、食べて健康を得る、日本で牛というと不健康のシンボルのようですが、そこでは「今日は体調が良くないから肉でも食うか」と言われそうな、自然でおいしい食べ物でした。
なんでしたっけ?あぁ鶏のグリル!
うちの総州古白鶏も健康そのものです、付け合せはたっぷりと固ゆでの野菜、バーニャカウダからのアレンジのソースを絡めます。
仕上げにプレミアムバージンオイル、あ〜とうとう仕入れてしまいました。
世界的に有名なシチリア ベリチェ渓谷で収穫されるオリーブ、無農薬、低温圧搾!すごい贅沢です。おいしいんですよ〜
本当にこの仕事楽しくて仕方ありません。



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April 24, 2008

アメリカ産牛肉の話


驚きました!いえいえ特定危険部位の混入の話ではなくて。
今でもアメリカ産の牛肉を扱っているスーパーがあったなんて、私は小売からはすっかり淘汰されたものだと思っていました。

読売新聞の記事です。
>米国から輸入された牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の病原体が蓄積しやすい
>特定危険部位が含まれていた問題で、厚生労働省は24日、輸入検査を強化
>することを明らかにした。
>同省は昨年12月から、2006年7月の輸入再開後に1000トン以上の
>輸入実績がある工場の牛肉について、申請輸入量の1〜2%の割合で、特定
>危険部位の有無などをサンプル検査してきたが、今回の混入を受け、検査対
>象を1割程度に引き上げる。輸入業者の自主検査の徹底を促す狙いもある。
>23日付で全国の検疫所に通知した。
小姑みたくウルサイことを言って申し訳ないのですが、この記事間違いがあります。病原体が蓄積し易い特定危険部位とありますが、それは異常プリオンと言うべきで、BSE等スポンジ状脳症の病原体はまだこれと特定されたわけではありません。
未だに未知の病気なんです。他に有力な研究がされていないからプルシナーの異常プリオン病原体説が仮に採用されているだけで、コントロールされているかのように表現されていますが、そんな状況ではありません。
狂牛病、スポンジ状脳症の特徴は、非常に感染しにくく、いったん感染すると確実に死に至るということです。
感染のメカニズムの解明が待たれます。特に弧発性スポンジ状脳症との因果関係が興味深い、弧発性は遺伝性のもので感染して起きるわけではないとされていますが、怪しいものです。
清浄国、オーストラリアやニュージーランドの家畜にはこの弧発性のスポンジ状脳症も起きていない、なぜなんでしょう、遺伝性だから理屈では発生するんじゃないんですか?
それが遺伝性ではなくて、遺伝的に感染し易いから感染したのならどうでしょう?
人間の弧発性ヤコブ病も実は遺伝的に感染し易い人が発症した、普通のスポンジ状脳症なんじゃないですか?
食べなければ発症しなかったのかもしれません、何を?安全なはずの牛肉をです。
現在その病原体を含んでいる可能性が最も高いのは、やはり、アメリカ産の牛肉です。食べない方がいいですよ、万が一あなたが感染し易い遺伝を持っていたとしたら?それは誰にもわかりません。
感染率は非常に低い、だから政府、行政は真剣に動こうとしません。

イギリスであれだけ爆発的に感染牛が増えたのは、レンダリング(牛の非可食部分をまた牛に飼料として食べさせる)の加熱方法を変えたのが原因といわれています。
ロイターの記事です
>吉野家では冷凍牛肉を開封して解凍を行う際に牛肉ブロックのひとつひとつ
>について目視検査しているほか、余分な脂身やスジを除去する工程でも重ね
>てチェックしているという。さらに牛肉をスライスする工程では骨付き牛肉
>を加工する設備を使用していないことから、骨付き部位が混入した場合は処
>理不能になるため、すぐに発見できるとしている。

ロイターって報道機関ですよね〜 という、というと繰り返して吉野家さんの広報をしています。広報なのか報道なのかは、やはり示さないと、報道だとすると報道機関としての責任が生じる訳です。
危険部位が見つかったということは、実はそれほど大きな問題ではありません

いいでしょうか、吉野家さんで牛丼に加工されている牛肉は通称ハニープレートと呼ばれています。どういう由来でハニーなのか?
それは鶏糞を飼料として牛に与えているということです。鶏糞だけだと牛は食べないので蜜をかけるわけです。ハニー・・・
鶏糞、さて鶏は何を食べてるんでしょうか?肉骨粉、牛のです。
ぎぇ〜鶏を介してレンダリングを続けているんですよ〜恐ろしい〜
アメリカはこういう国なんです。
ちなみに人間のヤコブ病状の人が発見されても医療機関には通報の義務はないそうです。発見して対応しようという体制はできていないようです。あれだけ牛を食べている人達が・・・
公けになった場合でも弧発性であるとしてBSEからの感染を完全に否定しています。

安全って誰が言ってるんでしょう?
誰が責任を取るのか?
せめてレンダリングだけでも止めてほしいものです。商業的な価値のより高い部位を優先して生産体制を組んでいるので、大量に肉骨粉ができる訳です。
社会的な問題です。

イタリアの農場で豚を解体する様子を本で目にしましたが、そこでは豚が非常に大切にされていることが分かります。全てを無駄にしない、家族総出で伝統から育まれた様々な方法で処理していきます。本当に伝統の奥深さが羨ましい限りです。

どっちと仲良くしましょうか?


22:21:47 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

April 21, 2008

成り立ちそうです、有難うございます


開店して今年で5年目に入りました。毎年の2桁成長です。本当に有難いことです。
軌道に乗ったと言っていいと思います。
最初、脅かされたものです、近隣へ挨拶に行くと「ここは元スリ横丁だよ」と言われ、前職の経営者の方には「失敗は付き物、いつでも相談に来なさい」有難うございます、なんですが・・・(汗
最も理不尽に感じたのは2ちゃんねるのようなサイトへの書き込みを読んだときです。面白がっていて、すぐ潰れるとか、しょぼいとか、一緒に立ち上げた相棒と悲しみました。
Web上のレストランガイドも、2チャンの書き込みと同じです。
目的は評価ではなくて、心理的なものです、矮小な自己評価から逃げたくてそう書く、そこは低いと書くことで相対的に自分自身が矮小ではないと感じたいだけ、可哀そうな人達です。
しかし書かれた当人たちは必死です、生活がかかっていますから。
どうしてだろう?何がいけないのか?
結果が出て初めて胸を撫で下ろすわけです。
あぁそっかいじめられてたんだ、苦笑い
私はこういうサイト、2ちゃんやレストランガイドが嫌いです。
匿名で話をするのって気持ち悪くないですか?
何の責任もない、つまり参加していない場所で何かものを言うのって、意味があるんだろうか?
私はそこに意味を感じないので、それはしません。
何か現実の危害を加えられたんなら別です。その人のブログなりホームページへ行って要所を突いた書き込みをして匿名のまま逃げ去る?でしょう
それはしていませんが(笑
今の社会の病巣です、そこにモラルはありません、生身の人間の感情だけがどろどろと蠢いて気持ち悪いですね〜
よっぽど名前を宣言して自分はこう思うと堂々とした方が気持ちがいいですよ、そう思いませんか?
このブログは一日100件近くのアクセスがあります、
トラックバックさえ廃止してしまった(笑、ブログって? 大変セキュリティレベルの高い環境ですからなかなかの数字だと思います。
数日に一度しかアップしていませんから、一つのログに数百のアクセスがあることになります。身に余ること、感激しています。
その知名度(笑 から
ひく〜い評価をくれた2ちゃん等の論陣に中指をくれてやります。
結果は出たよ、ざまぁ見ろ、間違いに気がついてね

ご意見ご要望はメールでいただいています、忌憚の無いご意見お待ちしています。
メールは右下のlafrecciaホームよりホームページにて送信できます。


02:39:46 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

April 07, 2008

ハッピーバースディ4周年です

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開店4周年を迎えました。
開店記念にクッキーを焼きました、当店らしい身の丈に合った感謝の気持ちと、手前味噌に喜びつつお渡ししています。
予想以上に喜んでいただけます。
本当にたかがクッキーです、受け取ってそんなに嬉しいのか、だけどニッコリと、有難う、「4周年おめでとう」と嬉しいですね、毎年の、何か節目にこういうやり取りがあって、あぁまた来年まで頑張ろうと、いいですね、それが私のしたいことです。
レストラン業、地域の人の中にあって、大切にしていただいて、何か役目を担って、そういう地域のコミュニケーションの中で、私たちのようなレストランも生かされるわけです。
私が生来の敵と忌み嫌う新自由主義の世界では、レストランもそんな機能は持ち得ません、お客さんは嗜好と収入で分類される「顧客」であって、かごで飼う虫のように生産活動の一部、資金のやり取りの一手段でしかない。
マクドナルドは開店記念日を祝うんでしょうか?
店とお客さんが正常な関係ならそれは当然あることですよね。
それはないんです。
そういう悪習に慣らされた人達が確かに多くいて、本当にこの現状に危惧します。
そいう方たちから見ると私達はマニュアルというプログラムに動かされる、ロボットに過ぎません、そんなわけありませんよね。
血の通った当たり前のサーヴィススタッフはお客さんの期待以上のサーヴィスもすれば、当然に手の届かない過剰な来客で、運ぶだけになってしまうこともあります。
でもそれがレストランの当たり前の姿なんです。
本当に現状、幸せに営業させていただいています。
日本も捨てたもんじゃないねと、記念を乾杯して祝います。二コリ


02:15:47 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

April 05, 2008

料理講習に行って来ました!


昨日は料理講習に行ってきました。
お客様には申し訳ありません、お店は閉めて全員で行ってきました。
でも行ってよかったです。空気をもらってきたと言えば分かりやすいでしょうか、
とても心躍る、この業界にいてよかった感じるひと時でした。大袈裟?ですね(笑
カラブリア州で「la rosa nel bicchiere」というアグリツーリズモでシェフを勤められているアントニオ アブルッツィーノさん、カラブリアの司厨士協会の支部長を務める方です。
アシスタントがイザベラディフェラーラの谷本さんという、え〜どっかで見たことあると思っていたら、超豪華スタッフです。後で聞くと裏で試食用の料理を作っていたのは、会場にしている調理学校の講師さん達だったとか、普通生徒さんがやってたりしますよね、あ〜すごいですね〜
主催のインポーターさんは相当に気合が入っています。
カラブリア州はイタリア本土で言えば最南端の靴で例えるとつま先の部分です。
州全体の90%が丘陵山岳地帯で占められている、海、山の資源の豊かな食文化的には恵まれた土地です。牧歌的な、見習いたいような、“良い地方”が育まれているようです。トロペア産の赤玉ねぎが有名ですが、牧畜でも豚、羊、ヤギが盛んで、農産物も丘陵地帯に適した柑橘類やオリーブは名産とされています。
その豊かな食材を生かした、素朴な料理かと思いきや、とんでもない、レベルの高い手の込んだ複雑な成り立ちの料理を色々教えてもらいました。
土地柄ギリシャ文化の影響を色濃く受けているせいか、シシリーやサルディーニャもそうですが侮れません、ワインも伝統料理もなかなかのものです。
伝統料理でも特に特徴的なのは、地元名産のペペロンチーノを使った調味料、料理の数々です、肉系ならンドゥイヤ、魚ならローザマリーナ、ンドゥイヤは豚のは肉と唐辛子を合わせて熟成させたもので、ローザマリーナはしらす(いわしの稚魚)を同じように唐辛子と合わせて発酵させたもの、これを用いた料理がなかなかのものです。

落ち着いた手際で調理を進めるアブルッツィーノさん、私は他の調理人の調理を見るときに、ものすごい猜疑心に満ちて、ほとんど悪意に近いくらいの分析をしながら吟味するのですが、アブルッツィーノさんの調理は相対的に良いと思います。
本当に伝統を大切にされている、しかしその体系の中で出来る範囲での挑戦をされている、今回の料理に、取り合わせの多さや、組み合わせに異論を唱える人はいるでしょう、しかしシチュエーションを考えると目的は遂げられていたと思います。
メインテーマとして表現されていた、一皿に盛り込まれる素材同士の食感、コントラスト、伝統料理としての素材同士の連続性を損なわずに、斬新な意匠を盛り込む、素晴らしい、職人ですね、拍手
その手で作ったものを食べてみたい。
質問させていただく時間があったので、基本的なことをしつこいくらいにお聞きしました、様々なニュアンスはしっかりいただきました、あとは受け手次第、カラブリアの雰囲気、手法を生かしてメニューに盛り込みます。ご期待ください。



01:46:45 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks