February 28, 2009

リゾットの噛み心地

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今日は「黒毛和牛、ブログで読んだよ」と嬉しい一言、現品もご注文いただいて、さてご満足いただけたでしょうか?
この場末名も無い料理人wの書くことを読んでくださる、本当にお客様って有り難いものです、感激です。
そのお客様から他にご注文いただいた、「ポルチーニ茸のリゾット」写真撮らせていただきました。
今日の話題はこのリゾット
なかなかこのリゾット、お店によって開きがあります。
特に良い店とそうでない店の差が大きいのが米の「食感」です。
イタリアではリゾットもパスタの類いでアルデンテが基本です。
ギュっと固い噛み心地が身上です、逆に言うと、それが固いものとして料理ができ上がっていますから、柔らかいととても異質で捉えどころがない感じです。
雑炊やオジヤのように炊いた米を出汁に入れて煮るのでは、どうしても茹で過ぎた麺のように、ふやけボヤけて、ソースの旨みを受け止める味覚的な「腰」がありません。
当然生の米から調理をすることが、外してはいけない基本です。
しかし時間が掛かりますし、技術的にも案外難しい。
けっこう先に加熱調理しておいた米を使用している店が多いらしいです、巷の噂ですがあのサ*ティーニさんも過熱済みの米を使っているとか。
まともに生米からやっている店も、2人前からしか注文できないとか、やたらと待たされたり、提供の仕方も色々です。
このリゾットの調理の難しさは「加減」です。
元々イタリアでは米は乾燥パスタのように扱われて調理されています。
米は乾燥パスタと比べて、若干アルファ化(糊化)するのに時間が掛かります。
中心に一本芯を残して周りは充分に糊化して甘みのある状態に仕上げる。
これが難しい、なかなかできません。
ちゃんとしたリゾットを食べ慣れていない方は、実はこれが気になるようです。
知り合いの方でたまに、「シェフ、リゾットねとっても美味しかったけど芯が残ってたよ」と耳元で教えてくださる方がいます(実は頻繁にw)
狙い通りです。
でん粉が充分に糊化していて、同時に細い芯が残って噛み心地を与える。
技術の低い店ではこの糊化させている間に芯も無くしてしまっているわけです。
ちゃんとできている店とできていない店、
できている店は大抵、他の料理も美味しいものです。
私のお勧めは「イルプリモ」さん
ポルチーニのリゾットが美味い、調理は完璧、おまけにポルチーニの量が半端じゃありません、ラ・フレッチャを開店する前にお邪魔して、そのリゾットに感動しました、そしてそれを超えようと日々努力です、さてどこまで近づけたのか?
判定は皆さんにお任せします、でも戻ってきてくださいねw


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February 19, 2009

黒毛和牛の赤ワイン煮

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黒毛和牛です、
少し抵抗あるでしょうか?
高級品?
A3です、生粋のおいしい和牛、
B3だと今までもたまに使える程度の値段で提供されていまいした。
B3は言わば混血でいいところを取り混ぜた、安くて美味しければいいじゃない?という品物、ハズレはあるし、品質(味)はAからは確実に劣る。あぁ言ってしまいました。
A3!安心で確実、しかし値段が高い
これを取り引きのある業者さんが頑張ってくれました。
当店でも扱える値段に
うれし〜
さらに筋の多い固い部位は元々安いものです。
しかしそれは煮込み料理の最高の材料になります。
コラーゲンたっぷり、味は最高の和牛のものです。
美味くないわけないじゃんW
仕込みに丸2日かかります、これは最短です、じつはもっとかけたいところです。
煮込み料理に最も大切な要素は?
それは冷ます行程です。
一番分かり易いのは大根、少し冷ますだけで煮汁の味を吸い込みます。
煮る過程で途中一度冷ますだけで、透き通り、味が染み込みます、素晴らしいつやが出る。
よく圧力鍋を使ってみて、今一つ美味しくないって感じたことはありませんか?
確かに圧力鍋、短時間で肉もトロトロになるんですが、
大切な主素材に味が染み込んでいない、それは時間が足りないからです。
冷ます過程で煮汁が主素材に染みてその料理が完成します。
お客様が「美味しかった、肉がトロトロだ、この料理は何時間煮込んだんだい?」
と尋ねられると、「私は2日間煮込みました」と答えます、嘘ではありませんが、大袈裟ですw
正確には2日間、2度に渡って3時間煮込み、2度自然に冷ましました。
とお答えするのが本当ですが、あまり説明し過ぎても夢は育ちませんからw
黒毛和牛の赤ワイン煮
この間半端が出たので皆で試食しました、美味かった!!
驚きました、やっぱり素材です、A3の味!




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February 06, 2009

極上デザートワイン

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私達に、レストランを営業していくための指標は?ともし問われたら
それは他にありようがありません、シンプルです。
「自分達が行きたい店」
当店も早5周年。
え〜っあっという間でした。
徹底して、「自分ならこうして欲しい」が形になった。
私はものすごく我侭ですw
まず高い店は嫌だ、そうそう料理は安くて美味しくないとダメ
ヘルシーで、旬があって、伝統をちゃんと理解していないと、
あ〜それからワインはバイザグラスね、だって色々楽しみたいもんね
スプマンテは3種類はないと、スティルワインは6種類、当然でしょう、デザートワインは???
 
都内のイタリア料理店で、デザートワインをグラスで提供するお店は、実はとても少ないようです、
レチョート、パッシート、ヴィンサント、イタリアはデザートワインの宝庫です。
フランスと比べてもちろん南に位置して、当然温暖でぶどうの糖度も上がります。
多くのデザートワインが生産されます。
北のヴァレッダオスタやピエモンテのレチョート、軽く貴腐のかかったパッシートも相当にレベルの高いものがあります。
しかし本場は南です。
カンパーニャ、シシリア、サルディーニャ
シシリアのパンテレッリア島のパッシートは言うまでもなく、カンパーニャにも同等のパッシートがあります。
しかし驚くのはサルディーニャです、あんな島でと言うと怒られるかもしれませんが、とても風光明媚な田舎、優れた技術があることは想像し難いんですが、逆に高いんです、イタリア本土より伝統があるそうですから侮れません。
この中で一番は?と聞かれたら、イルピニアビアンコかサンターディ・ラティニアビアンコ、サンターディはサルディーニャの作り手です。
生産者の方が来日されて、お話を伺ったことがあるんですが、単なるレイトハーヴェストだそうです、それなのに上級のヴィンサントのような強いボディとパンテレッリアのパッシートのような目の覚めるような香り、グラスを廻して鼻を近づけるだけでそれがただ者ではないことが分かります。
ソーテルヌの数万円のワインは必要なのか?
考えるのは止めましょうw
ひぃふぅみぃよぅ
当店では7種類のパッシート、レチョート、レイトハーヴェストがな、なんとグラスでお楽しみいただけますw
東京中のイタリアンレストランで、数千店もあるでしょうか?
おそらくうちだけ、選べる、安い、グラスで楽しめる至極のデザートワイン
えっ他にも?教えてください私も行きたい。
ぜひご注文ください。
それが目当てでいらっしゃるお客様もいらっしゃいます。
近頃は便利なものが用意されています。
最新のものは数百万円の大仰な機械で窒素ガスを充填して、ワイン自体にはグラスに注ぐまで一切外気に触れないというものまであります。
当店で使っているのはプライベートプリザーブ、不活性の窒素ガスを吹き込んで、それがボトル内でワイン表面に膜を張ってワインの品質を守ります。
不活性なので無味無臭ワインに影響を与えません。
これも実はコスト的にかなり高いのですが、安い時に買い溜めwして、グラスで提供するワインの品質には代えられません。
 
日本では甘いワインと言うと余り良いイメージはありませんが、欧州では高級な魅力のあるワインとしっかり認識されています。
甘いだけではなく、旨みや鮮烈な香り、甘さとバランスが取れて目立ちませんが酸味もしっかりとしています。
グリセリンがその成分だそうですがトロリと濃度のあるものが最高級。
相性がいいのはチーズです、それも強烈なヤツ、うちではゴルゴンゾーラが一番きついチーズですが、合わせてみると面白いですよ。
強いもの同士で口の中が大変なことになる、なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
どうなると思います?
すーっと消えて無くなるんです、不思議な感覚、最初試してみて笑ってしまいました、エ〜
キョトン・・自然に次の一口が欲しくなります、きつい味の物なのにどんどん進みます、表現してみろ?これは試していただかないと・・何ともお伝え出来かねますw



21:10:39 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

February 03, 2009

当店のブロード

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最も手間のかかるメニュー
自分が最もw好きなので続けることができます。
スープです。
イタリア風に言うとブロード、フランス語のブイヨンのことです。
主な材料は鶏がら、玉ねぎ、人参、セロリ、ローリエ、あまり高くない素材です、たっぷり使います。
使った材料と同じ重さが基本です、少なくても多過ぎてもいけません。
きっちり2時間煮ます、
長すぎると雑味が出てしまいます、短かすぎるとコラーゲンが足りない。
これは鶏の軟骨がしっかり溶け出すギリギリの時間。
お肌つやつや、そのコラーゲンw
これが本当にうまい、上手く火加減が調整できると、甘い香りがしてきます。
ゼラチン、コラーゲンの香り
当店の料理の多くに使います。
スープはもちろん、最も多く使うのはリゾット、トリッパ、煮込み料理のベースにもなります。
 
毎朝、冬場ランチのセットメニューの一品にミネストローネを付けます。
必ず何度か味見します。
大切なメニューなので慎重に、もありますが
旨いw、おいしいからついもう一口
もちろん職場ですから
いかにも難しい顔をしながら、う〜ん
あぁ美味しかったw




01:15:12 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

February 01, 2009

ボローニャ風フェットゥチーネ

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久しぶりに作りました、テレビ番組に刺激されて「これしかない」と
私のメニューの決め方、そう食欲で決めるんですうちはw
私のイタリア料理原風景w
子供の頃母が作ってくれた、その頃はミートソースですね、もちろんスパゲティです「美味かったぁ」
何度もお代わりを要求して、その度に母はスパゲティを茹でて作ってくれる。
そうアルデンテです。
こんなに美味いものがあるものかと、体にイタリア料理が刻み込まれた最初の体験です、母流には挽肉にコンビーフも加える、さらに味に奥行きが生まれて甘みが加わる、コンビーフにある脂がその甘みを与えるんですね、ワインとトマトの酸味がそれを受け止める。
もちろん当時はそんなことは考えていません。
ひたすら美味い美味いと目の色を変えてかき込むだけ、食べ過ぎてしばらく動けなくなるまで、幸せな記憶です。
 
イタリアに行ってボローニャ地方を訪問して、レストランに入る、でもボローニャ風はメニューにありませんw
「ラグー」それがボローニャ風のイタリアでの呼称です。
挽肉がたっぷり、しっかりとした旨み、日本のミートソースは少し野菜やトマトが多めです。
牛肉の旨みの強さがそのまま、煮込まれてホロホロと優しい食感、バサッと無造作にかけられた粉のパルミジャーノ
 
ボローニャにあってさえそのラグーの作り方は色々だそうです
人それぞれの工夫の方法があって、どっちが美味かった?と話題にされるような、面白い、文化の中にしっかりと食が息づいている感じです。
ワインは赤か白か、生ハムを加えたり、モルタデッラを加えたり、ポルチーニを加えるレシピもあります。
当店ではオーストラリア産牛肉、主にスネ肉のコラーゲン(筋)の多い部位が使われた挽肉を使用しています。
野菜の量は少なめ、肉の量の3分の1程度、挽肉の魅力が最大限引き出される量です。
ワインは赤白両方入れます、赤の方が引き締まった雰囲気が出ますが、白は強い牛肉の癖を穏やかにする効果が高い。
自慢のブロードを惜しげもなく加えると、当店の煮込み料理を美味しくする縁の下の力持ち、アイドルタイムのピザオーブンへ、夕方開店の頃にはフワリとしてギュウっと旨みが詰まった最高のボローニャ風ソースが出来ています。
美味い美味い、今は食い過ぎたりはしませんが、遠い幸せな記憶が蘇ります。
その頃からもうこの世界に入ることは運命付けられていたんでしょうね。







22:45:11 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks