July 23, 2007

元気なミミズ!

ミミズが跳ねるものだと知っていました?
2日間お休みをいただいて大塚農園さんに手伝いに行ってきました。通の方しか知らないそうな、辛味大根の灰原大根を産する灰原村は深い山里にある豊かな自然がある土地です。畑を耕しているとミミズがちょくちょく顔を出します、私達が知っているミミズはもっと細くて緩慢に動く生き物ですが大塚農園さんのミミズは全然違う、土からうっかり掘り出すと大暴れする元気さ。
大塚農園で行っている有機農法では化学肥料はおろか農薬にいたるまで一切不自然なものは使っていません、まず土が本来の力を取り戻すように自然な有機物を有用な微生物を選り分け培養した発酵資材で発酵させた堆肥を入れて土本来の力を導き出すという方法で行われていて、そこはミミズにとって最高(当たり前)の環境なわけです。本当にミミズの跳ね回る姿が微笑ましい、それが本当の姿なんだと思います。今回はきゅうり、ズッキーニ、サニーレタス、バジルをいただいてきました。ズッキーニはサラダやグリルに、サニーレタスはふわりとした食感でおいしい、昨年も好評いただいた、きゅうりのピクルスバルサミコ風味、塩もみするだけで充分いけるきゅうりをバルサミコとにんにくでピクルスにします。また大量に収穫してきたバジルは食べ頃の半分は真空パックで冷凍に、まだ育つ若い株は土付きのまま持ち帰りベランダの菜園?で育てつつ毎日の調理に役立てます。良い食材に恵まれるということは私たちにとって本当に幸せなことです。今年から本格的に大塚農園さんからの仕入れを始めます。完全無農薬、ハウス栽培さえ良しとしない徹底したロジックで生産される本物の野菜を扱うことができる、この業界の人間として誇りに思います。


01:25:19 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

September 16, 2006

理想のレストラン

私が理想としているのは「半農」です。野菜を育てながらその野菜をふんだんに使った料理を提供する、これほどオリジナリティが高く、信頼のおけるやり方はないのではないかと考えています。
このやり方を実践しているあるシェフの方がいます。ある程度実績を積まれて都会から田舎へ移り住み、その地にレストランを開いたそうです。本でその様子を知ることができます。正しく私が理想としている様々なことがその本の中にあります。しかしただ一点残念なことにその方農薬を必要悪としてできるだけ少なくという前提はあるものの使うこととしています。

本当にそれは必要な物なのか?土中の微生物の文字通り有機的なバランスを考えたときその農薬ははたして実効のあるものなのか?
除草剤をまけば雑草を抜く手間から開放されます。浸透性の高い農薬を野菜に噴霧するとかなり長い期間病気害虫から作物を守ることができます。
それをしなければ大変なことと思います。雑草を抜き管理できる広さには限度があるし、虫に喰われた野菜は店頭に並べても買う人は少ないでしょう。

本当にスーパーの野菜売り場はおいしそうな野菜で満たされています。虫喰い痕など全くなく鮮度は高そうで形大きさは規格通りといった様子です。
残念ながらこれは実は不自然な光景です。腐り難い果物、季節外れの野菜、虫喰い痕のない野菜、これは言い換えると虫の近寄れない野菜、虫が食べられない野菜です。農薬の最大の特徴は選択的に害を及ぼすことです。植物に害を与えずに病気を起こす菌や、葉を食べてしまう虫、そして人間にも害を及ぼします。

全く馬鹿な笑い話にしか聞こえないのですが、安価で実効性が高くよく使われているある農薬は戦時中ドイツが開発した毒ガスだそうです。嘘みたいな話ですがこれは事実のようです。神経を冒すその毒は人の体内に入ると人間に必要なある酵素と強く結びついて急性中毒を起こします、長期的には蓄積されて肝臓障害、神経障害など慢性中毒を起こし、毒性が強く実に様々な症状を起こすことが研究により解明されつつあります。野菜から摂取した消費者は長い蓄積の期間を経て様々な障害を被る可能性があります。

農薬の問題は色々な段階で分けて考えなければ分かりにくいものです。
直接的な急性中毒のような害もあれば、すぐには因果関係を特定できないことも多くあります、薬物過敏症を引き起こすのもこの有機リン系の農薬と言われています。
現実的に農薬による最も深刻な被害を受けるのは使用する生産者とその地域の方です。薬物過敏症の発生する確率は農村部に圧倒的に多いことはすでに知られていますし、そのような農村地域では自殺率の高いことも取り沙汰されています。神経系の疾患が自殺を誘発している可能性も考えられます。

行政が動きだすのはよほど状況が悪化した後です。
消費者が守られることはありませんBSEの件で調べるうちに様々なことで充分そのようなことを知り得ました。実質的に政府行政が利益を認め守るのは生産者や企業に対してで消費者ではありません、私達は自分達で考え守るしか方法はないわけです。

農薬は使い始めたシーズンが最も良い効果が出るそうです。しかし使い続ける内に土壌自体の質が落ちて行き、また病害虫にも耐性が出てきて同じ量では次第に効果が期待できなくなる、農薬は病害虫を近づけなくしますが同時に病害虫の天敵をも駆逐してしまいます。耐性を得た病害虫は逆に繁殖し易くなり、それを補い成り立たせるためには益々農薬を増やさざるを得ないわけです。同時に植物の生育に有用な土壌中の微生物も駆逐されてしまう。
植物の生育に良い土壌は生育に有用な微生物郡にバランスが傾いた土壌であるということが言えます。このバランスということは環境ということの繊細さを物語っています、一旦崩れてしまったら良好な状態を再現するには大変な労力資源が必要になります、そこを滞りなく保つようにするのが本来農業における文化伝統の機能なのでしょうがそれは近年日本では省みられることはありません、悩ましい問題です。

雑草を取り管理できる程度の広さを基本として考え直すことはできないのでしょうか?
意識の問題も関わっています。当たり前の野菜には虫食い痕があるものです。安全な野菜の目印、現代人の感覚はかなり現実からずれていると言わざるを得ないでしょう。私達が目にしているのは技術革新ばかりではなく、その虚為上辺だけの作り物であるかもしれません。見た目清潔で質は良さそうなのですが、その実その中には有害で食べ続けられないもの、食べ続けると障害をもたらすかもしれないものが含まれています。流通の仕組み、経済原理の中で生み出された人に害をなす物。
専業の農家の方には農薬を使用しない方法を取るのは大変なことと思います。まず農薬漬けになった土を再生するのは難しいことでしょうし、雑草を手で摘むには現実的には規模を考え直すことが必要になるでしょう、新たな方法で野菜を育てなければいけない技術的な問題もあります。もし有機堆肥でそれを行うならそのルートの確保も必要です。さらには運良く野菜が収穫できてもそれを理解し買ってくれる消費者が必要です。ただ市場に出しても果たしてその価値が認めてもらえるものか難しい問題です。

しかしレストランではそのいくつかの問題を簡単にクリアすることができます。レストランではもともと生ゴミが日常的に出るわけです。これをもとに充分な堆肥を確保することができます。野菜を選び提供するのは私達自身ですから市場まかせで価値を認めてもらえないこともないわけです。
生産して直接消費者に提供するとても責任の重いことですが、同時に流通を経ることなく完結する実際に行われている農業のモデルとなることでもあるので是非よく考えてほしい。完全無農薬で成り立たせる努力をしている農家が実際にあります。その昔農薬など存在しない時代にも野菜は人を支え貢献し生活を成り立たせていたわけです。なぜそれができないと言えるでしょう。シンプルに人間が生活するということを考えるなら産業として成り立つことは二の次、生活の糧として成り立つものが人間を生かすものと思います。私達がしていることは産業だけでなく、同じ程度に文化を構成しているものです。是非考えて欲しいそれがモデルになり得るわけです。
この農薬の問題はBSEなどと比べるとまだ猶予があります。よく考えていただいて、それをできる人に導いてほしいと願います。それができるなら情報の提供を惜しむことはありません。是非アクセスを!



02:04:43 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks