January 29, 2009

サルシッチャとほうれん草のソテー

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さて極上の食材が手に入りました、国産のサルシッチャです。
北海道で作られるその生ソーセージは、ホエー豚を原料としています。
ホエー豚?突然そう言われても想像つきませんね。
牛乳からチーズを作る時残る液体、これがホエーです。
固形にならない部分なのでチーズには利用できませんが、チーズそのものに劣らず栄養価が高い、色々有効に利用される訳です。
豚に飼料として与えた、その豚がホエー豚
イタリア本国でも同様の使われ方がされています。
チーズの産地ではいい豚が育つ、美味しい生ハムができる、食材の美味しい連携プレー
国産でそんな物が手に入るなんて想像もしていませんでした。
このサルシッチャもちろんそのまま普通に焼いてソーセージとして食べても美味しいです、生から焼きたてのソーセージなんて余り食べる機会はありませんから、それもいいかもしれません。
ざっとネットで調べるとポトフやスープに野菜と合わせて料理にする方法がよく載っています。
しかしこの醍醐味はやはり
ソーセージでなく、生として扱うこと、映画「ディナーラッシュ」ご覧になった方ご記憶にありませんか?
ニューヨークのイタリア料理店、サスペンスの原因になった料理人が調理していたのがこのサルシッチャ、解して使うんです、ソーセージのようにじっくり火を通すのではなく、強火で一瞬で火を通します、中はほんのりピンク色くらいが美味い、また違った食感が楽しめます。
ソーセージはギュウッと詰まった感じですが、これはフワリと軽い。
さて合わせる野菜は?
今美味しい野菜、サルシッチャの味を全身で受け止める、面積の広い野菜
あま〜い、ほうれん草しかありませんね。
絶妙のコンビ、きっとイタリアだとラディッキオとかルッコラが良い相手になりそうですが、日本では高いですから
ほうれん草の瑞々しさは格別ですよね、噛むとジュースが溢れる、これはイケます。
温かい肉の前菜、冬には嬉しい一品です。



22:01:27 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

October 13, 2007

クラテッロ ジベッロ

美味い!です


クラテッロ ディ ジベッロ
パルマの北東40キロ、エミリアロマーニャの山間にジベッロ村はあります。
あまりに複雑かつ水準の高い技量を必要とする行程、当然それに値する代償が求められる、つまり値段が高いということですが、そのようなことで一時クラテッロの生産は風前の灯火に、スローフード運動のプレシディオに認定されたということもあるでしょうが、やはりその真価が認められてきたことが復活の原動力であったのだと思われます。

冬の数ヶ月の間にしかその生産は許されません。
豚の尻の肉を極限まで削り最高の部分だけを使用します。調味、塩漬け、乾燥の行程を経て、膀胱で包み紐をかけます。この紐をかけることだけに従事する専門の職人さんがいます。クラテッロの生産がどれほど難しい職人的な作業を要するのかこのことでもわかります。
成型の終わったクラテッロは熟成にまわされます。これもクラテッロの特長ですが地下室のような湿度の高い場所に限定されて熟成が行われます。もったいないと言ってしまいます、なんと床に赤ワインが撒かれて18ヶ月から24ヶ月長いもので36ヶ月の長きに渡り熟成が行われるそうです。プロシュートは長くて18ヶ月ですからいかにクラテッロが大量生産に向かないものであるかがわかります。
生産が10月から3月に限定されるのと同時に、地域もこの地に限定されなければいけません。ポー河の流れが乾燥した気候に適度な湿度を与える、絶妙のバランスが保たれて始めてあの風味が醸し出されます。

私が初めて口にしたのは数年前のことです。サンプル品をいただいてその形容し難いおいしさに扱うことを決めたものの、いざ現物が届いてみると「恐い!」グロテスクでした、下手な予備知識が想像を膨らませます。膀胱?地下室!24ヶ月の熟成、パッケージを開けるとすごい匂いがしそうです。もちろんそんなことはありませんが、その塊はあまりに奇怪であのスライスの美しさは想像できません。
固まりのグロテスクさとは対照的に風味、味は素直と言っていいでしょう、誰が食べても等しくおいしいもので、しかし風味は全く固有のもので確かに主張しています。よく吟醸香とか雲丹とか比喩されますが、その本当のところは味わうしか方法がありません。

今までも扱いたいと思っていましたがやはり高級な食材です。お店はお客様の支持があって初めて成り立つものです。まだ充分に成り立っていない段階で安易に高級、貴重な食材は扱うべきではないと見送ってきましたが、機は熟したようです。

クラテッロ ディ ジベッロいい響きです。明日までワインに漬けて戻しています。明後日辺りから提供できると思います。ご期待を!



23:08:53 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

July 25, 2007

おいしい豚


食材、料理にはやはり誰しも好みがあって、食べた全ての方が満足するような料理を提供し続けることはとても難しいことです。それだけにどんな食材をチョイスしていくかは大切な要素です。誰が食べてもおいしい、特別においしい素材、生産者の情熱が溢れるような食材は私達には心強いものです。今執心に扱っているのは「イベリコ ベジョータ」スペインの特別な黒豚。
ハモンセラーノはスペインの有名な生ハムでご承知の方も多いと思いますが、原料とする豚の違いでハモンイベリコレセボ、ハモンイベリコベジョータという生ハムも生産されています。この三種を値段で比較するとセラーノに比べてイベリコレセボは倍、イベリコベジョータはさらにその倍、とても高価な食材であることが分かります。
ちなみにセラーノは白豚でイベリコは黒豚です。イベリコ豚はとても自然の豊かな土地で育てられます。地中海沿岸の古代からの生態系がそのまま残るデエサと呼ばれる森林地帯、特筆するのは生育の行程においてモンタネーラと呼ばれる一定の放牧期間を設けることです。1頭あたり1〜2ヘクタールという桁違いな広さの樫の森に放牧されたイベリコ豚はどんぐりは有名な話ですが牧草、種子、草の根などの天然飼料をたっぷり摂取して森の滋養をその体に溜め込むわけです。レセボとベジョータの違いはこのモンタネーラの期間で体重が50%以上増加したものであるかどうかです。とびきり健康なイベリコをベジョータと認定して世に出す。
以前はレセボも扱ったことがありましたが、このベジョータはやはり格段に味わいが違います。色が濃く、旨みが強く、脂の質、風味が格別です。
50%に達しなかった豚は基準の体重に達するように人口飼育に切り替えられ穀物飼料が与えられることになります、基準の体重まで飼育された後レセボとして出荷されることになります。こちらも普通の豚と比べると別物、とてもおいしいのですが、それより上があることも確かです。
このベジョータとても扱える値段ではなかったのですが、ある業者さんの努力でうちでも出せる程度の値段にしてもらえるようになりました。
はぁ〜嬉しい、こんな一流の食材が使えるなんて!業者さんに感謝。


23:30:40 | lafreccia | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks