May 27, 2008

レストランの意味とマナーについて


さて久しぶりにレストランの話題です。
私達の立場からお客様を評価するということは、倫理的にしてはいけないことだと思います。それはせずに、とても面白い題材なので、事実だけ挙げて話を進めます。

当店は開店5年目を迎えます、とても盛況をいただいています。
思うと開店当初と比べて、現在は明らかにお客様の質がいい、心の繋がりがあって、気持ちがいい、癒される繋がりです、営業がとても楽しい。
なぜそうなったのか?
どうですか?面白そうでしょ

答え、うちがお客様を待たせるお店だからじゃないのかなぁと、私は考えています。
私達のようなレストランでは結果的にお客さんを待たせてしまうことがしばしばあります。
これはレストランなら当たり前のことなんです。料理は作って出すもの、作ってあったものを出せば早いかもしれません。

基本的にファミリーレストランも、私達のようなレストランも食材や技術にそれほど大きな差はないと思います。
どこに重きを置くかの違い、その一点です。
ファミリーレストランは待たせませんよね〜本当に早い、しかも利益率はとても高いんです、かないません。
私達にもそれはできますよ、作っておけばいいんです、作っておいて注文された分だけ温め直す、まとめて仕込むからコストも楽です。
しかし私達はお客さんを目の前に、わざわざ待たせてその場で作るんです。
何故か?その方がおいしいからです。シンプルでしょ。

待たされて怒って帰るお客さんって?
とても可哀そうですね
被害に遭ったわけじゃないんです、順番が間違えられていたとか、オーダーが通っていなかったとか、そういうミスではなくて、自分がただ待たされたから怒る?
可哀そうです。
待たされる?
人は忙しいですよね、待たされるのはいけないこと?
違います、違います。
人は忙しいんです。
待たされるのって?考えようでは時間を得られることじゃないでしょうか?普段忙しくて諦めていたことをする機会が、そこに、突然現れた?
目の前の人と話をしましょうよ、気になっていたあのことを考えませんか?
長く付き合ってくださっているお客様は、当店で必ずそういう経験をされています。
たまたま来客が集中していて、料理がなかなか出てこない、そういう時でも和やかに楽しく時を過ごすことができる、人間としてとても尊敬できます。

私考えるんですが、食べ物がなかなか得られないことで怒り、サーヴィスの人に怒りを向けるのって、とても恥ずかしいことじゃないですか?
レストランを利用する一人前の紳士のはずの人が、です。
酷い人は突然帰ってしまいます。その人が楽しむことを期待された、その料理をまだ作っている最中にです、もちろんその分の料金はいただけません。それより一皿の料理が可哀そうに、無駄になってしまう。
田舎もの、ですね。
マナーを理解していない。
マナーというのは社会、文化を成り立たせるべくある当然の責任を謳うものです。
子供のように、お腹がすいたと怒り出して、感情をむき出しに、マナーを投げ出して帰ってしまう。
お客さんですから、酷いことは言いません、可哀そうですね。
きっと楽しい人生ではないでしょう。

そういうお客さんは、うちのような店からは離れていきます。
人気のある店には、人が集まります、時に集中して滞ることもあります。
それを咎めて怒っていれば、結局、支持すべき価値あるものを否定することになってしまいます。
全体を思う余裕があるなら、支持したいものを見つけて、肩入れする、良いと思ったら応援する、一方的にサーヴィスを期待するような習慣は文化を落としていきます。

レストラン業というのはコミュニケーションなんですね、最近は痛感しています。
人間付き合いです、好きなあの人のために頑張るわけです。
私が新人に口を酸っぱくしていうことは、善意を基本にすることです、お客さんの幸せを願う気持ちが助けになります。
支持していただいて今成り立っている、まだまだ続けられそうです、幸せです。


Posted by lafreccia at 23:59:00 | from category: 理想のレストラン | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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